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地獄こもれ話

地獄に関するちょっとした話を紹介しよう。


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00/02/26


もしも、○○が地獄へ来たら・・・

ゴルゴ13(自称:デューク東郷、年齢国籍不明の超A級スナイパー)
 不死身の男と言われているゴルゴ13だって、やっぱりいつかは死ぬだろう。もう30年以上も超A級スナイパーとして活躍していて、年齢不詳状態だけどいつかは死ぬだろう。そしてら、やはり地獄行きだろうなぁ。天国や極楽にはどう間違っても行くとは思えないし。
 そしたら、結構やっかいだな。
 この男一人倒すのに、デルタフォースやスペツナズの特殊部隊一個師団が必要とか、もう核兵器が必要だとか言われているような奴だ。我ら、獄卒部隊で大丈夫だろうか。
 まず、背後に立った鬼に手刀を見舞って逃走するかもしれない。そしたら自分に攻撃をしかけてきた奴は絶対に許さないっていうから、わたしの眉間に「ビシッ!」とM−16(ライフル)の銃弾が撃ち込まれてしまうかも。
 それに、たとえうまく捕まえて地獄の責苦を与えても、効果がないかも知れない。どんな拷問にも絶える強靭な精神力だというし。普通の人間なら恐怖で泣き叫ぶ阿鼻地獄でも平気かも知れないなぁ。
 刀葉の林の女も効果ないかもなぁ。逆に女の方が、「おお〜ちくしょう!なんてこと!こんなことがあるなんて。ガッデーム」とか言って変になってしまうかもなぁ。
 やっぱ、来たらいやだなぁ。とりあえず、当分こっちに来ないで欲しいな。

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どうせ死んでからのこと

 地獄なんてどうせ死んでからのこと。なんて思っている輩もいるだろう。はたしてそうだろうか。ふふふふ・・・こんな話しもあるんだぞ。生きながら地獄を味わう奴もいるのだ。

灰河地獄(けがじごく)
 和泉の国にいつもむやみに鳥の卵を煮て食べている若者がいた。ところが天平勝宝6年(754)の春、見知らぬ兵士(じつは獄卒)が来て「国の役人がお呼びだ」というので、若者は兵士について行った。麦畑に入ったところ、若者の眼には高さ2尺ほどの麦が真っ赤な炎に見えて、足の踏み場もなくなった。「熱い、熱い」と泣き叫び畑の中を走り回る若者を通りかかった村人が畑の外に引きだした。「足が痛い」というので見ると、若者のすねは、肉が溶けてただれて骨だけになっていた。若者は事の次第を話して、翌日には死んでしまった。
智光の地獄蘇生
 鋤田寺の僧、智光は、聖武天皇が自分を差し置いて行基を大僧正に任じたと聞いて嫉妬誹謗した。すると智光は重病にかかり、臨終に際して「自分が死んでも9日間は火葬せず、死んだことを他人にもらすな」と弟子に告げて息を引きとった。9日の後、智光は蘇生し、弟子たちに地獄での体験をつぎのように話した。
 閻魔王の使いが2人来て、智光を西に連れていく。行く手に金色の楼閣があるので「あれは何の宮か」と聞くと、閻魔王の使いは「行基菩薩がお生まれになる宮殿だ」という。そこから命じられるまま北に行くと、火もなく日の光もないのに猛烈な熱気である。使者にたずねると「おまえを煮るための地獄の熱気だ」という。
 智光は熱い鉄の柱を抱かされて肉はただれて骨だけになった。が、3日の後、使者が「いきかえれ、いきかえれ」と唱えると、またもとの姿になった。つぎに銅の柱を抱かされ、3日の後、同様にして生きかえる。
 さらに北に進と熱気は雲霞のように迫り、空飛ぶ鳥も焼けて落ちてくる。「ここはどこか」とたずねると、使者は「おまえを煮るための阿鼻地獄だ」と答える。火に焼かれ釜で煮られること3日、また「いきかえれ、いきかえれ」と使者がとなえると、智光はもとの姿になった。
 そこでもと来た道を帰ることになり、例の金色の楼閣のところに来ると、その門を守っている者が「おまえは行基菩薩を誹謗したので、その罪を滅するために地獄に召されたのだ」と言った。そして、使者とともに東に向かい、9日を経て還ってきたのである。

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地獄に仏、情けは人のためならず!?

善佐(よしすけ)地獄巡り 善光寺縁起
 善佐は娑婆の縁尽きて黄泉に赴いた。そして、浄玻璃の鏡と業の秤にかけられて、大地獄に堕ちてしまった。そして中有(次の生を受ける前、49日前)の路で、容貌端厳なる女人に出会った。じつはこの女人は大化の改新の皇極天皇で、傲慢嫉妬な心が深かったので、地獄の責苦を嘗めさせられることになったのである。
 まぁ地獄というものは生前の身分や権力に全く関係なく、自身の心によるものだということだな。
 ともあれ女帝は、奪精鬼(だつせいき)等3人の使いに追い立てられ、地獄の門関樹(もんかんじゅ)に住む無常鳥に叱責され、死出の山の頂に登り、深い谷に降り、剣の林の刃先に身を刺されながら、阿防羅刹(あぼうらせつ)や牛頭馬頭(ごずめず)に叱責される。黒闇世界に悩み、炎に焼かれ、十王の管理する地獄で責められる。やがて女帝は善佐に出会って一首の歌を詠む。
 「わらわばに 問う人あらば くらきみちに なくなくひとり ゆくとこたえよ」
 ここでは善佐は、娑婆に帰る途中であったのだが、女帝の身代わりになって地獄にとどまり、女帝を帰して欲しいと頼むのだ。しかし、これは許されるはずもない。すると観世音菩薩が現れて2人の身代わりとなり、ともに娑婆へ帰ることができたのだ。ここでわたし閻魔も詠む。
 「仏、善佐に代わり 善佐、妃に代わる」
 「我、罪人に代わり 菩薩、心を発す」
 そして、このときの証拠の御印文やお手判が善光寺に受け継がれているのだ。

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地獄破り

 道場破りならず地獄破り。こんな不届きなことを考えた奴がいる。一人は朝比奈三郎義秀という勇士、もう一人はご存知、源義経。そして、あと一人はあの両津勘吉だ。
朝比奈地獄破り
 朝比奈三郎義秀は「日本中に自分に手向かうほどの勇士はいないので、唐(中国)や天竺(インド)はもちろん、地獄の鬼でもいいから、わたしに挑戦してくる奴に合わせてくれ」と十王堂に祈願した。そしてその帰り道の居酒屋で大酒を飲んで寝入ってしまった。朝比奈はそこでこんな夢をみた。
 気持ちよく寝ていた朝比奈を、小鬼どもが嘲笑していた。これに腹を立てた朝比奈が、鬼を追いかけて大河を渡ると、そこに地獄の城門がそびえていた。
 朝比奈は城門を押し倒そうと門の扉に両手を押し当てて、ひしひしと押した。中では「破られるな。防ぐのだ」と閻魔王の配下の鬼たちが押しかためようとする。だが、朝比奈は小鬼にバカにされた怒りでパワー100倍。ついに城門を破ったのだ。そして、朝比奈は地獄を征服してしまった。さらに、地獄にあるすべての酒と山海の珍味を出させ、鬼どもに舞を舞わせた。すると鬼どもの合唱は
「まれ人は 花のさかりと みゆるぞや 風だに吹かば 我ものにせん」というのであった。
 これを聞いて朝比奈ははっと気がついた。つまり、鬼どもはこう言っているのだ。
「朝比奈を呪って言う。今は力も強く盛んであるが、本当に死んでから地獄に来たら、我ら鬼の餌食になってしまうぞ」と。
 時が過ぎればいかなる勇士も死に、地獄へ来れば鬼に責苦を受ける事になる。これに気づいた朝比奈は、そののちひたすら、善を修したということだ。
義経地獄破り
 ひとりの修行者が富士山のふもとを通りかかると、富士の大権現が不動明王のような山伏姿で現れ、富士の地獄へ案内した。そして、山伏がくれた紐袈裟(ひもけさ)を肩にかけて、その呪力で地獄の害から身を守りながら、地獄へ入って行った。
 すると、当日はお盆だったので、亡者がすれちがいにどんどん娑婆に帰ってくる。お盆は地獄の連休なので、鬼のいない留守に義経たちが地獄で謀反を企てているところに出会った。
 「我々は娑婆の世界でいくさに次ぐいくさで、人々を戦火で身をこがせてしまった報いで、今も修羅道におちいって様々な苦しみを絶え間なく受けている。たまたま今日はお盆で逃れられているけど、明日になればまた責苦にあってしまう。どうにかして、この苦しみから免れたい。武蔵坊(弁慶)よ、よい考えはないか」と義経は言った。
 そこで弁慶は136地獄と修羅道、畜生道を打ち破り、義経王国を地獄に樹立しようと計った。そのためにはまず武具が必要なので、三条小鍛冶宗近をはじめ、名のある刀工で地獄に堕ちた者を集めた。刀の材料の鉄は熊坂長範に地獄の古釜を盗み集めさせ、その他の物具も整えて地獄の鬼を待ち受けた。これを聞きつけて、木曽義仲や楠正成、源三位頼政、熊谷直実、あの朝比奈、藤原忠衡、渋谷金王丸なども味方してきた。
 そして、義経軍は閻魔大王を奪い取り擁立し、錦の御旗を立てて地獄の指揮権を握ろうと攻撃をしかけた。これに対して鬼軍も、地獄の城門をあけさせないよう抵抗した。城門破りといえば朝比奈。ここで義経は朝比奈を呼び出し、城門破りを命じた。門の内外で押し合いになるが、ついに義経軍は城門を押し倒してしまった。
 このとき同じく地獄にあった平家一門は話し合って、娑婆の恩讐を捨てて義経軍に加勢した。そして、閻魔の内裏に攻め入り火を放ち、弁慶、朝比奈、景清の3人が大王を背負い、三種の神器を火炎から取り出して、御所に奉納した。これで義経軍は勝利し、義経はみんなに恩賞を行った。弁慶には無間地獄二万町、小松の重盛には大焦熱地獄を一万町、和田義盛には叫喚地獄を七千町などを与えた。
 そして、地獄は天下太平になった。だが、義経たちの苦しみは消えなかった。地獄ではすべての人が、1日3度、体より火炎を出して燃えただれなければならないのだ。このことを閻魔大王に訴えると。わたしはこう言ったのだ。
「そもそも衆生の地獄に堕ちて苦しみを受くる事、さらによそよりなすにあらず。おのれおのれの罪とがの報いなれば、鬼どもを討ち取るとても、身の苦しみは逃るべからず」と。つまり、「そもそも地獄に堕ちて苦しみを受けることになったのは、人のせいではなく自分の罪のためだ。だから鬼を討ち取ったって、自分の身の苦しみからは逃れられないのだ」と。
 これを聞いた義経が「たすけ給へや、南無阿弥陀仏」と唱えると一同もこれにならって唱えた。すると弥陀三尊と聖衆が来迎して、成仏することができたという。
両津勘吉地獄破り
 この男が最も不届き千万だろう。葛飾署亀有公園前派出所勤務の両津巡査、現職の警察官だ。社会の範であるべき警察官にあるまじき男だろう。しかし、最近は警察の不祥事続きで「警察官を見たら泥棒と思え」などという、皮肉なことわざが巷の一部では流布されているらしいな。
 話をもとに戻そう。この男、両津も先の2人と同様に地獄破りを試みるのだが、この男の場合はこれだけでは終わらなかった。
 ある日、クーデター未遂事件の際に不正に入手した、地獄行きの定期券を使って、両津がわたしの前に現れた。そして、あろうことかこのわたしを、地獄の大王であるこの閻魔を脅迫してきたのだ。「言う事を聞かないと、また地獄でクーデターを起こすぞ。政権とっちゃうよ〜」と。そ、そして、わたしは・・・両津に屈してしまったのだ。一度えらい目にあったという恐怖から・・・
 わたしは両津に連れられて地上にやって来た。大王の格好では目立つという理由で、ラッキーセブンのコントの衣装のような、職人の半天に着替えさせらた。そして、あろうことか、このわたしに派出所の台所で皿洗いをさせたのだ。だが、地獄の閻魔大王がこんなことをやっていられない。わたしは、皿を洗ったことにしようとして、洗わずに仕舞おうとした。が、後ろで見ていた両津に見つかってしまった。
「思いきり手を抜いているようだね」と両津
「な、何を言っているんですか。これから本格的に洗おうとしているところですよ」と、見苦しい言い訳をするわたし。とほほほ・・・しかたなく、皿洗いをする羽目になってしまったのだ。
 しかし、両津のしたい放題もここまでであった。両津が恐れる上司、大原部長の登場で、わたしは両津の脅迫から開放されたのだ。そして、両津は地獄で責苦を受けることになった。大きな石を背負わせれながらも、両津はこの期に及んでまだ「クーデターを起こすぞ」とほざく。だが、もう安心だ。大原部長とでホットラインを引いたのだ。両津が何かをしでかせば、部長にすぐに連絡が取れるようにしたのだ。それにしても鬼の大原部長は、ホンモノの鬼よりスゴイのか?

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