| 場所・規模 |
| 場所は黒縄地獄の下、広さは等活地獄と同様に縦が10000由旬、すなわち144000kmくらい。 |
| 罪状 |
| 殺生の罪と盗みの罪さらに邪淫の罪を犯した者が堕ちる。現代風に言えば婦女暴行に強盗殺人罪だな。 |
| 刑期 |
2000衆合地獄年。
夜摩天の寿命は2000歳だが、夜摩天の1昼夜の長さは人間の世界の200年にあたる。ところがこのように長い夜摩天の寿命も、衆合地獄の1昼夜にしかならい。というくらい長い年を2000年も過ごさなければならないのだ。 |
| 刑罰 |
たくさんの鉄の山が互いに向かい合って林立している。そこへ、牛頭・馬頭(ごず・めず)という牛や馬の頭の形をした獄卒たちが、責め道具や鞭を手にしながら、罪人を追い込むのである。すると山が両方から迫ってきて、人々を押しあい、罪人は押しつぶされたように体は砕け、血が地面に流れ出して溢れていく。あるいは、鉄の山が空の方から落ちてきて罪人を粉砕し、まるで砂粒のように粉々にしてしまう。あるいは罪人を石の臼の中にいれて、鉄の杵でつき砕く。また極悪な獄卒の鬼や、熱した鉄でできた獅子や虎や狼などの、ありとあらゆる獣や、烏や鷲などの鳥が、先を争って罪人を食い散らかすのだ。
また、熱い鉄の炎盛んなくちばしをした鷲が、人間の腸を取り出して木の頂上にひっかけておいては、それを食べるのである。またそこには大きな河があり、その中には鉄の鈎があって、みんな真っ赤になって燃えている。獄卒は罪人をとらえては、その河の中に投げ入れ、鈎の上に落とすのだ。すると河の中はドロドロに溶けた熱い赤銅で、その罪人はわずかに体を出しているか、あるいは重い石のように沈んでしまう者もいる。手を挙げ天に向かって大声で叫んだり、流れ近づいて互いに泣き叫ぶ者もいる。
しかし、この地獄の恐ろしさを代表するのは、なんといっても邪欲の者が堕ちる刀葉の林だろう。獄卒は罪人をつかまえて、刀のような鋭い葉が茂った林のなかに置く。罪人が木の上を見ると、美しい女性がいる。罪人は美女を求めて木に登るが、鋭い葉が全身を切り裂く。ようやく登り終えると、美女はいつの間にか地上に降りている。媚びを含んだ目で罪人を見上げて美女は言う。「あなたを慕って降りてきたのに、どうしてあなたは私のそばに来ないの。私を抱かないの」。これをみて罪人は欲情を燃やして木を降りるが、上向きに剃刀のような葉によって、また全身を切り裂かれる。ようやく地上に降りてみれば美女は木の上である。罪人はまた木に登る。このような果てしない繰り返しは、罪人の邪欲が原因である。 そして、獄卒が罪人を責めて言う。
「おまえは他人の悪業により他人の苦の報いを受けているのではない。これこそは自業自得。おのれ自身の報いから逃れる者はいないのだ」と。 |
| 付属設備(小地獄) |
四つの門の外には16の小地獄がある。その中から3つばかり紹介しよう。
悪見処(あっけんじょ)
他人の幼い子供に性行為を強要した者が堕ちるところだ。罪人が見ると、自分の子供も地獄の中にいる。獄卒は鉄の杖や錘で子供の陰部を刺し、鉄の鈎を陰部に打ちつける。自分の子供が苦しむ姿を目前に見て、罪人はわが子いとおしさの情に堪えず、悲しみのあまり悶絶する。罪人はこうした心の苦しみに加えて、熱した銅を肛門にそそぎこまれるなど肉体の苦を永く受け続ける。
多苦悩処(たくのうじょ)
男色の行為をしたものが堕ちるところ。焼かれてはよみがえるという苦しみを繰り返し繰り返し受ける。まぁ昔は男色は悪だったが、今は同性愛も認められる状況なので、人の道に反した性犯罪を犯した者が堕ちるところかな。
忍苦処(にんくじょ)
他人の妻を奪い犯した者が堕ちるところ。焼かれてはよみがえるという苦しみを繰り返し繰り返し受ける。最近、不倫は文化などと言う輩もいるようだが、ここへ来る勇気があるかな。 |